油脂の性質
下記の油脂解説につきましては農水省「我が国の油脂事情」を参照しております |
アボカド油
中南米産のアボカド(Persea americana)の果実から得られる液体油で、主として食用に用いられるが、一部の国では化粧品のベースとして用いられている。
主な脂肪酸組成は、パルミチン酸11.8〜17.8%、ステアリン酸2.2〜5.6%、オレイン酸64.4〜74.1%、リノール酸9.7〜18.1%である。
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| あまに油 あまに油は圧搾あるいは圧抽法によって得られる。油は特有の臭いをもち、乾燥(酸化)性の強い不安定な油である。
けん化価187〜197、よう素価175以上、不けん化物1.5%以下。
主な脂肪酸組成は、パルミチン酸6.1〜6.6%、オレイン酸14.5〜16.9%、リノール酸15.4〜16.1%、リノレン酸58.0〜60.6%である。
リノレン酸が最も多く、油は乾性油としてアルキッド樹脂塗料、ペイント、印刷インク、油布などに広く用いられる。あまに油から得られる純度95%のリノレン酸は保護被膜、ゴムや合成樹脂の抗オゾン可塑剤、環状脂肪酸として融点の非常に低い(−40℃)潤滑剤、農業における昆虫誘引物質の製造など広い用途に用いられている。
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| えごま油(しそ油)
原産地は中国、インドで、けん化価187〜197、よう素価162〜208、不けん化物0.4〜1.5%以下。
我が国では古代から灯明用の代表的な油として利用されていたが、江戸期にはなたね油が大量に採れるようになって、えごま油の生産量は減少した。
しかし、その後も不飽和度の高い工業用油として、唐傘、合羽、油紙等の皮膜用には重要な油であった。近年、しそ油として称して販売されている油があるが、えごま油がしそ油という名で扱われていることが多い
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| オイチシカ油 ブラジル北西部の下線の沿岸に野生する高さ15mに及ぶオイチシカ樹の果実の核から得られる乾性油で、桐油に類似しているが乾燥性にやや劣る。
性状は、よう素価27〜38、けん化価189〜200、融点28〜39℃である。
用途はカカオ脂の代用として使用されるが、アメリカやヨーロッパでは、食用の他石鹸やローソクの原料にも用いられている。
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| オリーブ油 オリーブは気温の高いところに適する常緑の喬木で、地中海沿岸地域とカリフォルニア等で栽培される。果実の含油量は40〜60%で、採油は通常まず圧搾を行う。
圧搾で得られた油は黄緑色を帯びた特有の香りを有する油で、精製などの操作を施さずに高品質のバージンオイルとしてそのまま製品にされる。また圧搾粕はさらに溶剤抽出される。
その油はPomace Oilと呼ばれ、スクアレンやトリテルペノイド酸などを含む不けん化物の多い低品質の油である。このため、溶剤抽出された油は一般的な精製を施し精製オリーブ油となる。
けん化価184〜196、よう素価75〜94、不けん化物1.5%以下である。
主な脂肪酸組成は、パルミチン酸7.5〜20.0%、パルミトオレイン酸0.3〜3.5%、ステアリン酸0.5〜5.0%、オレイン酸55.0〜83.0%、リノール酸3.5〜21.0%である。大部分がオレイン酸のため、安定し不乾性油である。
主に食用、化粧品用、薬用として用いられているほか、溶剤抽出された低品質の油は石鹸の原料やオレイン酸の原料として使用される。
我が国で消費されるオリーブ油のほとんどは地中海沿岸諸国からの輸入であるが、近年地中海料理のブームとともにオレイン酸の有用性に関心が持たれ、食用としての輸入、消費量が急激に伸びている。
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| カカオ脂 熱帯の植物カカオの種子から圧搾法により得られる固体脂でカカオバターと呼ばれる。カカオ脂特有の芳香はチョコレートなどの食品に好ましいので、通常、精製、脱臭などの処理を行わずにチョコレート製造に用いる。
圧搾粕は、残油分20%程度であるが、ココアの製造に向けられる。
けん化価199〜202、よう素価29〜38、不けん化物0.3〜2%、融点32〜39℃である、主な脂肪酸組成の例は、パルミチン酸26.4%、ステアリン酸33.9%、オレイン酸35.9%、リノール酸3.0%である。
カカオ脂特有のシャープな溶解性は、このグリセライド組成が、1不飽和2飽和酸グリセライドを主体としており、あたかも単一なグリセライドからなるような特色を示すためである。用途はチョコレートの主成分として欠かせない他、製菓用、薬用、化粧用に用いられる。
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| カポック油 カポックの種子から得られる半乾性油であり、圧搾法又は圧抽法で採油する。カポック油の性状は綿実油に似ているが、脱酸、脱色、脱臭の工程でかなり粘度が増加する性質をもつ。
また揚げ物に使うと粘度が上昇し、泡が立ち、異臭を放つことも特徴である。
けん化価182〜196、よう素価85〜112、不けん化物1.0%以下である。
主な脂肪酸組成は、パルミチン酸15.9〜20.5%、ステアリン酸2.2〜3.9%、オレイン酸20.0〜26.9%、リノール酸29.9〜44.2%、リノレン酸0.7〜1.2%、マルバル酸10.1〜11.7%、ステルクル酸3.6〜4.3%である。
用途は食用又は綿実油の代用として石けんの製造に用いられたが、最近は食用に用いられていない。
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| 牛脂
牛の脂肉から融出法で採取する。
主な脂肪酸組成は、ミリスチン酸2〜6%、パルミチン酸20〜30%、ステアリン酸15〜30%、オレイン酸30〜45%、リノール酸1〜6%、融点40〜50℃である。
これを融点付近の温度で圧搾して得られる脂をオレオマーガリン、又は、オレオ油と称して、一方、硬い固形脂肪を牛脂ステアリンという。前者は主としてオレイン酸グリセライド、後者はパルミチン酸及びステアリン酸グリセライドよりなる。
上等品は食用脂に使用され、工業用としては石けん原料に使われる。直接又は牛脂油として潤滑油や、加水分解してグリセリンと脂肪酸にし、後者をさらに冷圧して固体の工業用ステアリン酸と液体の工業用オレイン酸とに分離する。
用途はステアリン酸はローソク、化粧品などに、オレイン酸は工業用石けん、紡毛油等である。
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| 魚油 魚油は魚種によってその性状が大きく異なるが、下記にはいわし類とにしん類だけを記す。
@ いわし油 よう素価163〜195、けん化価188〜205である。
主な脂肪酸組成は、ミリスチン酸3.7〜8.6%、パルミチン酸16.3〜19.1%、パルミトレイン酸2.6〜3.9%、ステアリン酸3.2〜4.4%、オレイン酸7.7〜11.2%、エイコペンタエン酸(EPA)7.8〜9.8%、ドコサヘキサエン酸(DHA)15.3〜34.4%である。
いわし油は不飽和度は高いが、乾燥膜があまに油に比べて弱い。近年、我が国でのまいわし漁獲量が減少し国内需給がひっ迫したことから、いわし油に代わって、ペルー、チリ等からの輸入魚油が増加している。用途は大部分硬化油であるが、養魚用飼料油脂としても多く使われる。
A メンヘーデン油
にしん類であるメンヘーデンから採取。
よう素価149〜185、けん化価189〜193である。
高度不飽和脂肪酸の含有量が特に多い。主産地は、アメリカ東海岸地方(アトランティック・メンヘーデン)及びメキシコ湾岸地方(ガルフ・メンヘーデン)。用途は硬化油。
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| 桐油
代表的な乾性油で、中国産と日本産とでは油の性質が異なる。
@ 支那種桐油
けん化価188〜197、よう素価155〜175、不けん化物0.6〜1.8%、タイター36〜37℃である。用途は、塗料、リノリウム印刷インクなどである。
A 日本産桐油
中国産の油と比べると加熱によるコロイド化作用が少ない。不けん化物0.4〜1.0%、けん化価185〜197、よう素価145〜176、融点−17℃以下である。用途は和傘、油紙の製造、和船の填隙剤などである。あまに油に比べると粘度、屈折率、不飽和度が高く、乾燥性がよい。加熱すると急速にゲル化し、この性質は、桐油の検出に用いられる。桐油誘導体を合成樹脂可塑剤、又はゴム軟化剤として用いる研究がなされている。
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| ごま油
ごまの種子から圧搾法又は圧抽法で得られる半乾性油である。含油量は44〜54%である。冷圧油は淡黄色でほとんど香味を有しないが、種子を予め炒ったのち、圧搾して得た油は黄褐色で特有の香りと味がある。ごま油は不けん化物が多く、他の油脂にみられないリグナン類を含有する。製造条件によって異なるがセザモール(約0.7%)とセザミン(約0.4%)を含むため、ごま油特有の呈色反応と旋光性を示し、ピレトリン(除虫菊の成分)に対し相乗効果を示す。セザモールはフェノール性抗酸化剤であるから、ごま油や水添油は安定性が大きい。
けん化価186〜195、よう素価104〜118、不けん化物2.0%以下である。
主な脂肪酸組成は、パルミチン酸7.9〜12.0%、ステアリン酸4.8〜6.7%、オレイン酸35.9〜43.0%、リノール酸39.1〜47.9%である。
主として食用油に向けられるが、その他薬用、石けん製造にも用いられる。
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| こめ油
米ぬかから抽出法によって17%程度得られる。脱ろうした食用精製油の性状は、けん化価180〜195、よう素価92〜115、不けん化物3.5以下の液状油で脱ロウの程度に応じて低温時の凝固しやすさが異なる。
主な脂肪酸組成は、パルミチン酸14〜22%、ステアリン酸0.9〜2.5%、オレイン酸38〜46%、リノール酸33〜40%、リノレン酸0.2〜2.9%である。
副生する脂肪酸は粉石けん、塗料又はエステル化して飼料添加物などの用途が広い。また、原油中に2%程度含まれるフェノール性物質はオリザノール等であり、有用な副産物が製造される。こめ油は国産植物油脂として最も生産量が多く、品質も安定しており、かつ、加熱安定性のよさ及び健康面からも注目されている。
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| サフラワー油
高リノール酸タイプと高オレイン酸タイプがある。高リノール酸タイプは、けん化価186〜194、よう素価136〜148、不けん化物1.0%以下で、主な脂肪酸組成は、パルミチン酸5.3〜8.0%、ステアリン酸1.9〜2.9%、オレイン酸8.4〜21.3%、リノール酸67.8〜83.2%である。
高リノール酸タイプは、大部分がリノール酸であるので、乾燥性がよく、リノレン酸含有量が少ないので、乾燥皮膜が変色しないという長所を持っている。
精製油は早くから食用に供され、特にリノール酸の血中コレステロール低下作用が認められ、動脈硬化症予防の意味からも食用としての有用性に関心を持たれている。ただ、長く加熱すると酸化しやすいという欠点がある。また、その乾性性状を利用した工業用(塗料、印刷インク等)の需要もある。
高オレイン酸タイプは、品種改良されたハイオレイック種の種子から採取したもので、けん化価186〜194、よう素価80〜100、不けん化物1.0%以下で主な脂肪酸組成は、パルミチン酸3.6〜6.0%、ステアリン酸1.5〜2.4%、オレイン酸70.0〜83.7%、リノール酸9.0〜19.9%、リノレン酸0.0〜1.2%である、リノール酸に代わってオレイン酸に富んでいる。このため酸化しにくく熱安定性に優れている。
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| シャー(シア)脂
アフリカに産する樹木の種子から圧搾法で得られる固体脂である。
けん化価178〜196、よう素価49〜67、不けん化物2〜11%、融点23〜45℃で、主な脂肪酸組成の例は、パルミチン酸4.0%、ステアリン酸41.0%、オレイン酸47.4%、リノール酸6.1%である。
用途は、カカオバター代用脂のほか、調理用及びマーガリンの製造などに用いられる。
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| 大豆油 大豆油は大豆から通常抽出法によって得られる半乾性油で、用途はフライ油・サラダ油などに直接食用にされ、また、一部は硬化してマーガリン・ショートニングの原料になる。工業用としては、ペイント、ワニス、リノリウム、印刷インクなどの製造及びエポキシ化して可塑剤やアルキッド樹脂の製造に用いられる。
けん化価189〜195、よう素価124〜139、不けん化物1.0%以下で、主な脂肪酸組成はパルミチン酸8.0〜13.5%、ステアリン酸2.0〜5.4%、オレイン酸17〜30%、リノール酸48.0〜59.0%、リノレン酸4.5〜11.0%である。
抽出してからガム質を分離して大豆レシチンを採取する。
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| 茶油
油は中国南方に原生する常緑低木、油は緑黄色でカメリアオイルに分類される、オレイン酸含量が高く熱安定性がよいため、広範囲の使用に適する、またクリーム・ローションなどの化粧品にも使用される。
けん化価193〜196、よう素価83〜89、主な脂肪酸はパルミチン酸6韓%、ステアリン酸1〜3%、オレイン酸78〜87%、リノール酸6〜14%、リノレン酸0.3〜1.0%である。
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| つばき油
つばきは伊豆諸島、高知県、九州南部に野生する日本固有の植物で、したがって、その種子(含油量20〜30%)から得られるつばき油は日本特産である。
けん化価188〜197、よう素価78から87、凝固点−15〜−21℃の不乾性油である。主な脂肪酸組成は、パルミチン酸8.2%、ステアリン酸2.1%、オレイン酸85.0%、リノール酸4.1%である。
主として頭髪油として用いられている。
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| とうもろこし油
原油は甘みのある臭いがあり、色が非常に濃い。用途はほとんどサラダ油として、マヨネーズやドレッシングなどの食用に向けられる。
けん化価187〜195、よう素価103〜130、不けん化物2.0%以下である。主な脂肪酸組成は、パルミチン酸8.6〜65.6%、ステアリン酸0〜3.3%、おれ陰惨20.0〜42.2%、リノール酸34.0〜65.6%、リノレン酸0〜2.0%である。
リノール酸が多いにもかかわらず、安定性がよい。その他クリプトキサンチンを含み、淡黄色で特有の香味があるので、食用油として高く評価されている。
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| 豚脂 豚の各部から融出法で採取する。
主な脂肪酸組成は、ミリスチン酸1.0〜2.5%、パルチミンさん20〜30%、ステアリン酸8〜22%、オレイン酸35〜55%、リノール酸4〜12%、融点36〜48℃である。
牛脂と同様、冷圧して豚脂ステアリンと豚脂油とに分け得る。アメリカで多量に産するが、我が国で消費される豚脂は大部分が国産である。用途は優良品は食用、薬用、化粧品、芳香油採取用に、劣等品は石けん、硬化油脂肪酸に使用される。
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| なたね油
在来種のなたね油は、健康上問題があるとされたエルカ酸を40〜50含んでいたが、現在流通しているカナダ産を主とする輸入なたねは、品質改良の結果、エルカ酸含量は1%以下に止まっている。そのため脂肪酸組成も大幅に変化し、エルカ酸に代わって、オレイン酸が60%程度に増加し、特性値も大幅に変化している。
近年は従来以上に脂肪酸の組成を改善したなたね油も生産されるようになった。オレイン酸さらに高めたハイオレイックタイプやリノレン酸を低減させた低リノレンタイプである。
けん化価169〜193、よう素価94〜126、不けん化物1.5%以下で、主な脂肪酸組成はパルミチン酸2.5〜7.0%、ステアリン酸0.8〜3.0%、オレイン酸51.0〜70.0%、リノール酸15.0〜30.0%、リノレン酸5.0〜14.0%、エルカ酸0.0〜2.0%である。
なたね油はサラダ油や加工用の油として、大豆油とともに、我が国植物性油脂消費量の大宗を占めている。
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| ニガー種油
ニガーは熱帯アフリカ原産の草木で、インド、東アフリカではその種子(含油量40〜50%)から採油するために栽培される。採油は圧搾法による。
けん化価188〜195、よう素価126〜137、不けんか物1.5%以下である。
主に食用とされ、その他石けんなどの用途にも用いられる。
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| パーム油 パーム果肉部分から得られる油である。果肉の油脂含有量は45〜50%で、圧搾法によって採油される。
けん化価190〜209、よう素価50〜55、不けん化物1.0%以下の固体脂で、主な脂肪酸組成は、ミリスチン酸0.5〜2.0%、パルミチン酸39.3〜47.5%、ステアリン酸3.5〜6.0%、オレイン酸36.0〜44.0%、リノール酸9.0〜12.0%である。
用途としては、我が国では約8割が食用(マーガリン、ショートニング、フライ用、製菓用油等)であり、残りが工業用(鉄鋼の圧延用、石けん、ローソク製造)に用いられる。
なお、精製パーム油を分別したものにパームオレイン、パームステアリンがあり、JAS規格では前者は40℃で清澄なもので、上昇融点24℃以下、けん化価194〜202、よう素価56〜72、不けん化物1.0%以下である。
また後者は60℃で清澄なものとされており、上昇融点44℃以上、けん化価193〜202、よう素価48以下、不けん化物0.9%以下である。
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| パーム核油 油やしの種子から圧搾法によって得られる油である。やし油とよく似た性状を持ち、やし油とほぼ同様の用途に使われる。
けん化価240〜254、よう素価14〜22、不けん化物1.0%以下である。
主な脂肪酸組成は、カプリル酸2.4〜6.2%、カプリン酸2.6〜5.0%、ラウリン酸45.0〜55.0%、ミリスチン酸14.0〜18.0%、パルミチン酸6.5〜10.0%、ステアリン酸1.0〜3.0%、オレイン酸12.0〜19.0%、リノール酸1.0〜3.5%である。
炭素数8のカプリル酸、10のカプリン酸の量が少ない他はやし油とよく似ている。
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| ババス油
中南米産のババス(Orbygnia martiana)の種子(含油量63〜70%)より得られるやし油と似た固体脂である。
性状は、よう素価10〜18、けん化価245〜255、不けん化物0.2〜0.8%、融点22〜26℃である。
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| 馬油
馬の脂肉から高圧蒸気を用いて煮取り、これを冷圧して馬脂と馬油(Horse Oil)とに分ける。
主な脂肪酸組成は、ミリスチン酸5%、パルミチン酸27%、パルミトレイン酸7%、ステアリン酸5%、オレイン酸35%、リノール酸5%、リノレン酸16%である。
用途は石けん、潤滑用グリース。
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| ひまし油
とうごまの種子から、圧搾法又は圧抽法で得られる不乾性油である。ひまし油は水酸基をもったリシノール酸を87〜92%含む。このため粘度が高く、水酸基価が大きく、旋光性に富み、またアルコール、氷酢酸に溶解し、石油系溶剤に溶けにくいなど、他の植物油脂にみられない大きな特徴を示す。
けん化価176〜187、よう素価81〜91、不けん化物0.3〜1.3%以下、アセチル価140〜154である。
主な脂肪酸組成は、パルミチン酸1.0〜1.1%、ステアリン酸0.7〜1.0%、オレイン酸3.1〜4.1%、リノール酸4.4〜5.2%、リシノール酸87.2〜89.6%である。
ひまし油はオキシ酸油の唯一の例で化学工業原料として重要である。
硫酸との反応でロート油、水添によって高融点のろう、脱水によって共益二重結合を持つ乾性油(脱水ひまし油)、熱分解でウンデシレン酸とヘプタアルデヒド、アルカリ溶融によりセパシン酸とオクタノールが得られる。酸化(吹込み)油、エステル化、エポキシ化などの可塑剤を得るなどの用途がある。中でも脱水ひまし油は桐油にない長所を持つので、塗料、印刷インクには不可欠の原料である。この他化粧品、薬用(下剤)、潤滑油などとして使用される。近年ひまし油をポリオール源として用いたウレタンフォーム及びウレタン塗料の需要が増えている。
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| ひまわり油
ひまわり油はひまわりの種子から得られ、通常品は半乾性油である。そのまま又は採油に先立ち、脱穀し、顆肉とした後に圧抽法で採取される。
高リノール酸タイプと高オレイン酸タイプがあり、前者はけん化価188〜194、よう素価120〜141、不けん化物1.5%以下である。
主な脂肪酸組成はパルミチン酸5.0〜7.6%、ステアリン酸2.7〜6.5%、オレイン酸14.0〜39.4%、リノール酸48.3〜74.0%である。
サラダ油や調理用油として好んで用いられる。この油は白色塗料に用いた場合には黄変しないので、アルキッド樹脂のように改良して塗料にも使用される。
高オレイン酸タイプはけん化価182〜194、よう素価78〜90、不けん化物1.5%以下である。
主な脂肪酸組成は、パルミチン酸2.6〜5.0%、ステアリン酸2.9〜6.2%、オレイン酸75〜90.7%、リノール酸2.1〜17%で酸化安定性に優れている。
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| ぶどう種子油 ぶどうの種子から圧抽法によって得られる乾性油である。種核中の平均含油量は10%(7〜21%)で、新鮮なぶどう種子から得られた油は食用に供され、一見、オリーブ油を思わせるが、組成はむしろ大豆油に似てリノール酸に富んでいる。
けん化価188〜194、よう素価128〜150、不けん化物1.5%以下である。
主な脂肪酸組成は、パルミチン酸5.5〜11.0%、ステアリン酸3.0〜6.5%、オレイン酸12.0〜28.0%、リノール酸58.0〜78.0%である。
不けん化物の主成分はステアリンでエリトロジオールを含有するのが特徴である。
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| ホホバ油
メキシコ等に野生する灌木の種子(含油量40〜45%)から得られる黄色、無臭、半流動性の液体ワックスで、トリグリセライド(油脂)をほとんど含んでいない。
用途は、シャンプー、スキンクリームなどの化粧品、精密機械の潤滑油及びまっこうっくじら油の代替品などに用いられる。
また、同品は体内で消化吸収されないとみられていることから、ダイエット食品、医薬品への利用が研究されている。
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| ボルネオ脂
東南アジアに生育するshoreastenpteraの種子から得られる緑かがった固体脂で「グリーンバター」といわれる。
けん化価189〜200、よう素価27〜38、融点28℃〜39℃。
用途はカカオ脂の代用として使用されるが、アメリカ・ヨーロッパでは食用の他にローソク及び石けんの原料にも用いられる。
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| 綿実油
主として圧抽法により採油される半乾性油である。綿実油は風味がよく、酸化安定性も比較的よいので、主としてサラダ油として使用されるが、この場合には脱ロウを行って固体脂を除去する。脱ロウで得られた固体脂は綿実ステアリンと呼ばれ、マーガリン、ショートニングの原料になる。
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| やし油 やし油はコプラから圧搾または圧抽法によって採油される油で、パーム核油とともにラウリン系油脂の代表的なものである。
けん化価248〜264、よう素価7から1、不けん化価1.0以下、低級脂肪酸を多く含むためにけん化価が高い。
主な脂肪酸はカプリル酸4.6〜10.0%、カプリン酸5.0〜8.0%、ラウリン酸45.1〜53.2%、ミリスチン酸16.8〜21.0%、パルミチン酸7.5〜10.2%、ステアリン酸2.0〜4.0%、オレイン酸5.0〜10.0%、リノール酸1.0〜2.5%である。
やし油はマーガリン・ショートニング、その他製菓用油脂として食用に向けられる他に、石けん及び高級アルコール原料として工業的にも重要である。また、この中のラウリン酸はアルキッド樹脂塗料、可塑剤、安定剤、化粧品、その他工業原料として広い需要が開発されている。
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| 落花生油
花生の実から圧搾または圧抽法によって得られる不乾性油、品質が安定しており芳香もあり、好まれる。
けん化価188〜196、よう素価86〜103、不けん化価1.0以下、主な脂肪酸はパルミチン酸9.9〜12.0%、ステアリン酸2.1〜4.2%、オレイン酸37.3〜49.3%、リノール酸31.6〜41.7%、リノレン酸1.0〜1.8%である。
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フルーツレットパーム油
パームフルーツのオレンジ色を残したまま、搾油、精製した油。豊富なカロチン・ビタミンE・コエンザイムQ10を含んでいる。用途は食用、化粧品用、石けん用など。
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| ローズヒップ油
ローズヒップは南アメリカ、ヨーロッパアジアに生息する野生のバラ科の植物、ローズヒップ油の性状は淡黄色の液体でけん化価185〜195、よう素価170〜185、主な脂肪酸はパルミチン酸3.8%、ステアリン酸1.7%、オレイン酸14%、リノール酸44%、リノレン酸35%である。 |
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